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GMOがはんこを廃止、電子契約を進める

広報部

2020.05.19

GMOインターネットグループは2020年4月17日に、同社が提供するサービスのユーザー手続きではんこを不要にしたと発表しました。その背景には竹本IT担当大臣の発言がありますが、さまざまな場面ではんこを必要とする日本文化を大きく変えるきっかけとなるかもしれません。

今回は、GMOインターネットグループのはんこ廃止についてご紹介します。

きっかけは竹本IT担当大臣の発言

2020年4月14日の記者会見のなかでの竹本IT担当大臣の発言が、インターネット上で物議を醸しました。記者の「日本特有のはんこ文化がテレワークの障害になっているのでは?」という質問に対して、竹本IT担当大臣は「しょせんは民・民(民間同士)の話」と回答し、国から積極的に介入はしないとの認識を示したことが発端です。

それを受け、GMOインターネットグループの熊谷正寿会長兼社長は、即座に自身のTwitterで「決めました。GMOは印鑑を廃止します。」と発言し、実際に行動に移した結果となります。

GMOが提供するサービスでは、ユーザーの各種手続きでの押印は4月17日の正午に廃止となりました。GMOが金融機関などに提出する書類で必要となる場合は例外としています。

はんこ廃止と合わせて、取引先企業には電子契約を要請していくこととしており、書類の電子化を推し進めるきっかけとなったといえるでしょう。

〈参照〉はんこ出社、「しょせんは民・民の話」―物議を醸したIT担当相の発言全文(ITmedia NEWS)

はんこ廃止はテレワークの普及にもつながる

日本では多くの場面ではんこが必要となり、企業間での書類のやり取りでも必要とされる場合が多いもの。そのため、押印のために出社しなければならないこととなり、テレワーク普及の妨げとなっています。

インターネットが発達した現代において、未だに紙ベースでのやり取りは多く、書類の多くを電子化することで業務の効率化・テレワーク普及につながると考えられます。紙ベースのやり取りを脱却するためにも、日本の「はんこ文化」からの脱却が必要だといえるでしょう。

実は政府も進めるはんこ廃止

4月14日の記者会見では、はんこ廃止に関して国は積極的に介入しない、としていましたが、4月20日には政府がはんこ文化を一新する計画を発表しています。

2022年度を目標に、請求書などの電子書類が本物だと証明する認定制度(eシール)の運用を開始する計画を提示しました。GMOは先駆けてはんこ廃止を実行しましたが、日本企業全体でもはんこ廃止となる日は近いと言えるのではないでしょうか。

〈参照〉GMOが“はんこ”廃止 竹本IT担当大臣の発言に即対応/ITmedia NEWS

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