2021年3月3日に、ニトリはNTTドコモとXRサービスの検討に関する協業契約を締結したことを発表しました。3月10日~8月31日までXRコンテンツの実証実験を行い、ショールーム体験をさらに楽しく快適にするサービスの創出を目指します。
今回は、XRの概要からニトリが実現したXRコンテンツについて見ていきましょう。
XRとは?
そもそも、XRとはVR(仮想現実)/AR(拡張現実)/MR(複合現実)などの仮想空間技術をまとめた呼び方です。XRはクロス・リアリティやエクステンデッド・リアリティを意味しています。
VRやARは近年特に注目されて進化し続けている技術であり、その両方を組み合わせたMRを活用したサービスも登場し始めています。今回、ニトリとNTTドコモは協業することで新たなXRコンテンツの実証実験を開始しました。
ニトリが実現したXRコンテンツの概要
ニトリは3月10日から実証実験を開始しています。空間コンピューティングデバイス「Magic Leap 1」を活用し、ショールーム内でその場に実在しないシステムキッチンがその場に存在しているかのように体験できるとのこと。
今回の実証実験ではMRを用いることで、デジタル上に設置された膨大なバリエーションから、顧客が自分好みにカスタマイズした3Dモデルを見られます。「Magic Leap 1」のコントローラーを操作することで、3Dキッチンを眺めるだけでなく、引き出しの開閉などの動作も実際に触れているかのように疑似体験することが可能です。
加えて、これらの体験を複数名で同時に行うことができ、顧客感での感想の共有や従業員からのスムーズな案内も可能となっています。
なお、今回の実証実験の会場はグランフロント大阪北館3階の「ニトリ企業向けショールーム(BUSINESS&REFORM)」にて行われています。
従来のショールームの課題点をクリアするXRコンテンツ
従来のショールームでは、設置スペースのサイズによって顧客が実際に体験できるカラーバリエーションや、オプションの組み合わせ数に限界がある点が課題となっていました。しかし、XRコンテンツはデジタルコンテンツであるため、それらの組み合わせに限界がほぼありません。
従来のオフライン環境での体験は次々とオンライン化しており、今回の実証実験のように今まで不可能だったオフライン体験のオンライン化が当たり前のことになる日もそう遠くないでしょう。