新型コロナウイルスの影響で居酒屋業態は厳しい状況が続いており、リピート客をいかに確保するかが重要な課題となっています。そんななか、覆面調査サービス「ファンくる」を運営する株式会社ROIはコロナ前とコロナ禍における調査の結果を公表しており、そこから顧客の「再来店志向」に与える影響の変化が見えてきました。
今回は、コロナ禍で居酒屋がリピート客を獲得するために重要視すべき項目について見ていきましょう。
コロナ前・コロナ禍における「再来店志向」に変化が見られる
株式会社ROIの調査によれば、再来店志向と深い関係があるものが「料理」であると報告されています。料理の質や量の満足度が高い顧客は、その分再来店意向も高いことが明らかになったのです。
コロナ前までは、「接客姿勢・笑顔」が再来店嗜好に与える影響は大きくありませんでしたが、コロナ禍では変化が見られました。コロナ前は接客姿勢・笑顔は料理との関係性が強い傾向にありましたが、コロナ禍では別々のものとして評価されるようになったとのこと。
つまり、コロナ禍では料理とは別に接客姿勢・笑顔が顧客の再来店意向に影響を与えていることが判明したのです。
コロナ禍では「入店対応」「接客・笑顔」の向上がリピート客獲得に効果的
コロナ禍における調査の中では、「入店対応」と接客姿勢・笑顔や料理との関係が深いことも判明しています。これは、入店対応が良い店は接客や料理の評価が上がり、顧客の再来店につながるということです。
コロナ前は入店対応を含む接客は料理とセットで評価されており、それが再来店に影響を与えていました。しかし、コロナ禍ではそれぞれを顧客は別々に評価するようになったため、接客の向上がリピート客獲得に効果的となっているのです。
料理だけでなく接客にも注力する必要がある
居酒屋として料理にこだわることはもちろんですが、コロナ禍では接客にも同じくらいこだわる必要があるといえるでしょう。居酒屋はサービス業の一種であるため、接客をおざなりにしているという店舗は多くないと思いますが、リピート客を獲得するためには今まで以上に注力しなければならないと言えます。
新型コロナウイルスの影響によって飲食店全体のあり方が変化したことで、思うような接客ができていない店舗もあるかもしれません。しかし、コロナ禍では「入店対応」「接客姿勢・笑顔」が顧客の再来店志向に大きな影響を与えることがわかっています。
新たなリピーター客を獲得するためにも、料理の質や量と併せて接客面の向上も図ってみてはいかがでしょうか。