コロナ禍で飲食業界は大きな影響を受けていますが、そんななかで日本マクドナルドHDは2期続けて最高益更新が見込まれることを発表しました。コロナ禍でも最高益を更新できる理由には、テクノロジーの積極的な活用が挙げられます。
今回は、マクドナルドの状況を数字で確認し、コロナ禍でも成長するための鍵について見ていきましょう。
店舗数は減っているものの2期連続の最高益更新が見込まれる
日本マクドナルドHDは8月に2021年12月期決算の上方修正を発表し、2期続けて最高益更新が見込まれています。マクドナルドは2014年に業績化大幅に悪化しましたが、今回の報告を受けて完全に復活を果たしたといえるでしょう。
修正前から過去最高益更新は予想されていましたが、更新幅が上振れすることになりました。
数字で見るマクドナルドの状況
マクドナルドの過去最高益は2011年12月期の決算です。今回発表された2021年12月期の決算と比較してみましょう。
- 2011年12月期:売上高3,023億円、営業利益282億円、当期純利益133億円
- 2021年12月期:売上高3,120億円、営業利益340億円、当期純利益210億円
さらに、店舗数は2011年当時と比べると、総店舗数は370店舗も少なくなっています。マクドナルドの総店舗数は2011年が3,298店舗、2021年は2,928店舗であるため約1割減少しています。
テクノロジーの積極的な活用が成長の鍵
マクドナルドが店舗数を減らしながらも最高益を更新できた要因としては、テクノロジーの積極的な活用が挙げられるでしょう。具体的なものとしてはモバイルオーダーとデリバリーサービスが挙げられます。
モバイルオーダーの導入ではマクドナルドは外食業界の先頭を走り、Uber Eatsなどのデリバリーサービスも積極的に活用しています。6月時点でモバイルオーダーは2,860店舗で導入され、Uber Eatsは1,517店舗で導入済みです。
コロナ禍において、利用者のニーズを的確に捉えるためのテクノロジーを活用できた点が今回の成長の鍵といえるのではないでしょうか。マクドナルドの成長は外食企業の成長におけるモデルケースとなる可能性があります。
モバイルオーダーやデリバリーサービスは徐々に飲食業界に浸透しつつありますが、コロナ禍における飲食業界の課題を解決するための方法として、これらのテクノロジー活用は必須といえるでしょう。