飲食店は新型コロナウイルスの影響を大きく受け、苦しい状況にあります。そんななかで、飲食店が今後を生き抜くために必要とされているものが「飲食店DX」です。この記事では、レッティ代表取締役CEOの武田和也氏の解説をもとに、ITの力でこの難局を乗り越えるための飲食店DXについて紹介します。
飲食店がモバイルオーダーを活用するメリット
モバイルオーダーとはスマートフォンなどの端末から注文・決済を行えるシステムです。近年では、マクドナルドをはじめとして多くの飲食店で導入が進められています。
モバイルオーダーはコロナ禍での感染対策として非接触化を進めるだけでなく、業務改善や顧客の常連化につながるソリューションとして注目を集めています。モバイルオーダーを利用すれば、従業員は各テーブルに注文を取りに行く必要がなくなり、注文は店側のタブレットなどの端末で一元管理できるため、従業員の負担軽減が可能です。
さらに、モバイルオーダーを通したデータを蓄積すれば、来店データとしてマーケティングに活かすこともできます。
モバイルオーダーサービス「RettyOrder」
Retty株式会社が運営するグルメプラットフォーム「Retty」は、口コミを通じて自分にとってベストの店を探せるプラットフォームです。月間利用者数が4,800万人を超えるまでに成長したRettyは、モバイルオーダーサービス「RettyOrder」を2021年4月から開始しました。
RettyOrderは誰もが持っているスマートフォンなどを利用するため初期費用もなく、低コストで始められます。また、プラットフォームのRettyと連携することで、登録したメニュー内容をプラットフォーム上の店舗ページで更新することが可能です。
例えば「本日の売れ筋メニュー」という情報をWebページに流すこともできるようになり、顧客とのコミュニケーションに役立てられます。
新規客と常連客の集客が目指せる
RettyOrderに限らず、モバイルオーダーを活用することで得られるさまざまなデータはあらゆることに活用可能です。例えば、来店客一人ひとりに合わせたレコメンドを実施したり、マーケティングに活用したりすることで、付加価値の高い新しいサービスに落とし込むこともできます。
コロナによって店舗では感染対策を徹底する一方で経営効率の改善も求められるようになり、経営の難易度は上がっているといえます。そんななかで店舗を支えてくれる存在は常連客やリピーターです。
新規客を増やしつつ、常連客・リピーターを増やすための施策が必要とされており、そのための飲食店DXの第一歩として、モバイルオーダーが注目されています。
〈参照〉モバイルオーダー参入のRettyが取り組む「飲食店DX」、効率化とファン創出がカギ/FinTech Journal