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ファミリーマートが省人化などを目的とした遠隔操作ロボットを試験導入

広報部

2020.09.16

ファミリーマートは2020年8月26日に東京都豊島区の店舗にロボティクスを活用した新たな店舗オペレーションを試験導入したことを発表しました。ロボティクス企業のTelexistenceと協業し、遠隔操作ロボット技術を核とした拡張労働基盤を組み合わせ、新たな店舗オペレーションの基盤構築を目的としたものです。今回は、ファミリーマートが取り組むロボティクスの概要から、導入の背景、今後の予定などについて見ていきましょう。

ファミリーマートが取り組むロボティクスの概要

ファミリーマートが取り組むロボティクスは、遠隔操作ロボット「Model-T」と拡張労働基盤「Augmented Workforce Platform」を組み合わせたものであり、東京都豊島区の店舗にて試験導入されました。

今回、ファミリーマートと協業するTelexistence社は、「ロボットを変え、構造を変え、世界を変える」をミッションとし、遠隔操作・人工知能ロボットの開発やそれらを使用した事業を展開するロボティクス企業。

今回の試験導入では、Telexistenceの虎ノ門オフィスから遠隔操作でVR(仮想現実)端末を使用し、ファミリーマートに設置したロボットの操作を行うものです。現在は第1段階として、店舗のバックヤードの飲料売り場で業務量の多いペットボトル飲料の陳列から行っており、ロボットによる陳列速度や制度の検証を行っています。

今後はおにぎりやサンドイッチなど、作業対象商品を随時拡大しながら2022年までに最大20店舗への導入を目標としています。

遠隔操作ロボット導入の背景

今回の試験導入の背景には、日本社会の人手不足解消が大きな要因として挙げられるでしょう。日本の生産年齢人口は年々減少しており、超・超高齢化社会に突入しています。深刻な人手不足を解消するために、新たな働き手としてロボティクスが注目されているのです。

今回の試験導入がうまくいけば、遠隔地から一人で複数店舗の作業が可能となり、人手不足の軽減とロボットを通じた新たな雇用機会の創出に繋げられると考えられています。

Telexistence社の「Model-T」と「Augmented Workforce Platform」を活用することで、工数が大きい商品検品や陳列業務を遠隔操作化・自動化することを目的として挙げており、店舗の省人化や物理的な店舗立地に制約されないスタッフ採用が可能になります。

ファミリーマートはロボティクスを軸とした全く新しい店舗オペレーション基盤の開発を目指しているのです。

〈参照〉ファミリーマート/遠隔操作ロボが店内作業、2020年まで20店導入目指す/流通ニュース

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