日本社会は深刻な人手不足の現状にあり、AIやロボティクス技術の活用はさまざまな業界で必要とされています。そんななか、イオン株式会社は2023年を目標に日本初のCFC(顧客フルフィルメントセンター)の建設と24時間稼働が可能な次世代のネットスーパーを実現しようとしています。
今回は、イオンが進める国内初のCFC・次世代ネットスーパーについて見ていきましょう。
イオンが進める国内初のCFC建設
イオン株式会社は2023年の実現を目標に、最先端のAIやロボティクス技術を活用したCFC建設と次世代のネットスーパー事業を本格稼働させようとしています。
CFCとは「顧客フルフィルメントセンター」のことであり、消費者が商品を注文し、手元に届くまでの総合的な運営業務(フルフィルメント)を実現するための配送センターです。あのAmazonも独自のフルフィルメントセンターを保有しており、イオンは次世代のフルフィルメントセンターを建設しようとしています。
イオンは2019年11月にイギリスのOcado Groupとパートナーシップ契約を締結し、Ocadoのテクノロジーやソリューションを活用してCFCの建設を進めています。
CFC(顧客フルフィルメントセンター)の概要
CFCはセンター内に約5万品目の商品を揃えることができ、ロボットとAIによって24時間稼働を実現します。さらに、効率的なピックアップによって安定的な供給力を維持することが可能です。最先端のAIアルゴリズムを利用して、常に最適な配送ルートで最も効率よく消費者に商品を届けることができるようになります。
イオンは2020年8月に国内初のCFC建設予定地を千葉市緑区誉田町に取得する予約契約をエム・ケー株式会社と締結したことを発表しました。建設するCFCの建設面積は2万7,500平方メートルとなっており、千葉県や首都圏を対象に次世代のネットスーパーサービスを提供する予定です。
2023年の実現に向けて、動きが加速していくことが予想されます。
地域経済活性化にも貢献
2023年の事業開始時には、千葉県で700人程度の雇用を計画しているとのこと。イオンは千葉市と「ネクストコア千葉誉田プロジェクト」として地域活性化の連携を進めており、千葉県内の地域経済活性化に貢献することとしています。
さらにイオンは、今後数年以内に同様の施設の建設を検討しており、千葉県だけにとどまらない地域経済活性化の効果が期待されます。