パーソナライズとは「個々人の興味・関心に合わせて最適な情報を提供する手法・概念」のこと。今回、「コメリのアプリ」に新機能が追加されましたが、その機能こそパーソナライズするための機能であるといえます。
今回は、コメリのアプリに追加された機能の紹介とあわせて、パーソナライズの重要性について解説していきます。
コメリが提供する「コメリのアプリ」に新機能が追加
新潟に本社を置き、全国に展開しているホームセンターチェーンのコメリ。2019年12月に同社が提供するスマートフォン用アプリ「コメリのアプリ」に新たな機能が追加されました。
ユーザーがよく訪れるお店をコメリのアプリに登録することで、該当店舗の商品在庫や売り場の場所などを表示する機能です。さらに、該当店舗のチラシを前日に通知する機能も合わせて追加されています。
もともコメリのアプリは、カードの利用明細やチャージ残高、ポイントの確認、近隣店舗の在庫確認、取り置き注文などの機能を搭載していました。しかし、今回の機能追加によって、より個人に適した情報を提供することができるようになっています。
大衆向けから個人向けへと変化する販売戦略
世界中で情報発信は大衆(マス)向けから、個人(パーソナル)向けへと変化しています。一昔前まで、情報を入手する方法としては、テレビや新聞・雑誌などの「マスメディア」が主流でした。
しかし、昨今のインターネットの発達は凄まじく、個人が発信するブログやSNSなど、パーソナルメディアの台頭により、ユーザーはさまざまな大量の情報をより簡単に手に入れられるようになっています。
マスメディアでは、ユーザーが本当に必要とする情報を手に入れられないことも多くありましたが、パーソナルメディアは個々人が発信しているため、よりユーザーに近い立場の情報を得られる利点があります。
マスメディア戦略は広く認知してもらうためには、現在でも非常に有効な戦略です。しかし、情報があふれる現代においては、より個々人に深く突き刺さる個人向けの情報が求められています。ユーザーは「みんなのための情報」ではなく、「あなただけの情報」を求めているのです。
今回機能が追加された「コメリのアプリ」は、まさに「あなただけの情報」を実現する機能です。「あなたがよく利用する店舗の情報を発信します」という機能であるため、ユーザーはより利便性が向上することでしょう。
ユーザーごとに適した情報を提供する、といったように、販売戦略も今まで以上にパーソナル化が求められていることがわかる事例ではないでしょうか。