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いまや誰もが便利に利用するECは、80年代のカタログ通販、90年代のテレビショッピング、2000年代のECと続く技術革新によりもたらされた購買手法です。2000年代に登場したECにおいても、従来はパソコンを利用していましたが、現在ではスマートフォンなどの小型端末でいつでもどこでも注文できるようになりました。このように、技術が進歩することによって販売事業者も進歩し続けることが求められます。
そんな進歩し続ける技術のなかでも、10年後に主流となることが予想される6つの技術についてご存知でしょうか。10年後も生き残るために今注目すべき6つの技術についてご紹介します。
今注目すべき6大技術
現在でも活用されている技術も含まれていますが、今後さらに発展して誰もが当たり前のように利用する未来が訪れるとされる6つの技術について一つずつ見ていきましょう。
5G(第5世代移動通信技術)
スマートフォンをはじめとする小型端末をネットワークに接続するための技術であり、現在主流の4Gの次の世代となる移動通信技術が5Gです。2020年から実用化が始まっており、「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」を実現します。
IoT(Internet of Things)
あらゆるモノをインターネットに接続する考え方・技術がIoTであり、5Gの登場でより一層普及が進むことが予想されます。身の回りのあらゆるモノがインターネットに接続することで、さまざまなデータ連携を実現し、今までになかった新しいサービスを生み出す可能性がある技術です。
みちびき(準天頂衛星システム)
みちびきは現在のGPS技術をより精密にするための衛星であり、数メートル単位だった位置測定の精度を数センチまで上げられる技術。日本の上空を8の字を描いて動く軌道を持たせており、2023年には7機体制で運用される予定です。
RFID(Radio frequency Identifier)タグ
電波を発するタグであり、現在ではユニクロのセルフレジで活用されています。ユニクロでは商品一つひとつにRFIDタグがつけられており、専用のボックスに商品をまとめて入れるだけで瞬時に会計金額が表示されます。現在は水と金属を通過して読み取れない弱点がありますが、今後あらゆる商品に取り付けられることが予想され、新しい買い物体験を提供する可能性を秘めている技術です。
顔認証技術
文字通り顔を認証するための技術ですが、AI・ディープラーニングの発達によってその精度は非常に高くなりました。2019年にNECが実施したテストによれば、1,200万人分の静止画の認証エラー率は0.5%という精度にまで進化しています。顔認証技術とキャッシュレス決済システムを組み合わせることで、レジを通過するだけで決済が完了するシステムの実現が可能に。
AI(人工知能)
いまやあらゆるデバイスで活用されているAIですが、今後もその活用範囲は広がることが予想されます。買い物における意思決定や商品選択もAIによって実行できるようになれば、完全な自動購買体験を得られることでしょう。
10年後も生き残るために6大技術の動向は要チェック
すでにアメリカや中国では、これらの6大技術を応用して新しい購買体験を創出し始めています。顔認証技術を活用した決済レスな店舗はAmazon Goとして実用化されていますし、RFIDタグに関しては先に述べたとおりユニクロで実現済みです。
これらの技術の組み合わせによって、今までに見たことのない新しい購買体験を目にする機会はそう遠くないでしょう。常に進化を続けるICTのすべてを追うことは難しいといえますが、これらの6つの技術に注目して今後の動向をチェックしてみてはいかがでしょうか。