東京都内に本部を置くスーパーマーケット「サミット」が、2017年からはじめた「スーパーマーケットのエンタメ化」。他のスーパーマーケットとは異なるこの戦略には、SNSを使った「口コミ効果」も期待できると考えられます。
今回は、サミットの「スーパーマーケットのエンタメ化」の概要とあわせて、話題性とSNSの融合について述べます。
サミットが行う「スーパーマーケットのエンタメ化」とは
2017年から始まったサミットの戦略です。その背景には、AmazonなどのECサイトの台頭による、リアル店舗の販売戦略の刷新が必要となったことが挙げられます。ECサイトは、価格や利便性などの点で有利であり、リアル店舗では異なる部分で差別化を図る必要に迫られています。
取り組みとしては、チラシに商品を掲載せず「マル秘」とだけ記載したものを発行したり、買い物客の投票によって順位を争う「惣菜総選挙」を開催したりして、「スーパーマーケットのエンタメ化」に取り組みました。
ほかにも、現地の聞き込み取材をしたご当地フェアやユニークなメロンパンを集めたメロンフェアなど、月イチの頻度でさまざまな企画を立案し、実施しています。他のスーパーマーケットにはない試みにより、SNSでも取り上げるユーザーが増えており、サミットは「普通じゃないスーパー」として人気が出ているのです。
話題性を作りSNSとの融合を図る
多くの消費者はSNSを利用しています。話題性を作り、SNSを使って集客することは、現代では非常に効果的です。
ICT総研の調べによれば、2018年時点での日本のSNS利用者は7,523万人であり、普及率は75%と非常に高い数値であることがわかります。さらに、2020年末には、7,937万人にまで増えることが予想されており、企業戦略としてSNSを活用しない手はないでしょう。
SNSのアカウントを保有する企業は多いものですが、すべての企業が有効的に活用しているとは言い切れません。SNSを利用したマーケティングに悩まれている企業の方も多いのではないでしょうか。
SNSを使って自ら発信するだけでなく、話題性を作って消費者に拡散してもらう方法も、SNSを利用したマーケティングの一部です。SNSによる拡散は、口コミと同等の効果が期待でき、口コミよりも拡散力は高いといえます。
サミットの「スーパーマーケットのエンタメ化」は、SNSを使った「口コミ効果」に一役買っているといえるのではないでしょうか。
〈参照〉2018年度 SNS利用動向に関する調査/ICT総研
〈参照〉奇想天外な企画でスーパーマーケットをエンタメ化!東京都「サミット」/YAHOO JAPAN ニュース