新型コロナウイルスによる行動制限が緩和され、消費者の意向も変わりつつあります。飲食店にとっては多大な影響を受けた期間がようやく過ぎ去ろうとしていますが、消費者の外食意向はどのように変化しているのでしょうか。
今回は、ホットペッパーグルメ外食総研が実施したアンケート調査の結果をもとに、アフターコロナに向けた消費者の意向を見ていきましょう。
「外食を控える」と答える人は減少傾向
ホットペッパーグルメ外食総研は株式会社リクルートの外食市場調査・研究機関です。2020年6月から随時調査を実施しており、今回は第6回の調査となります。
調査の結果、現在外食に行こうと思うかどうかを聞いたところ、前回の2021年7月の調査では「当分は様子を見て外食を控える」が34.9%であったのに対し、今回の調査では21.5%にまで減少しました。また、「変わらない頻度で行くつもりだ/行っている」は23.9%、「頻度を減らしていくつもりだ/行っている」が45.0%と7月の調査とほぼ同じか増加している状況です。
この結果から、緊急事態宣言解除後は感染状況が小康状態を保っていることもあり、外食頻度は持ち直しつつあります。消費者の不安も少しずつ和らいできており、外食意向は回復傾向にあります。
新たな店舗選びに「自治体の認証を受けているか」が挙げられる
外食を考える消費者の回答のなかには「店の衛生対策の進み具合を見て、しっかりとした店を選ぶつもりだから」と回答した人が18.8%と過去3回のなかで最も高い数値となりました。これは消費者自身が主体的に店選びをしていく意向を示していると見られるでしょう。
店選びで気にする点については「きちんと換気がされているか(54.7%)」「席の間隔が空いているか(53.7%)」「従業員のマスク着用が徹底されているか(47.1%)」が最も高い数値となっています。加えて、新たに加わった選択肢である「都道府県などの自治体の認証を受けた店かどうか」は20.8%にもなり、新たな店舗選びの基準として重要視されています。
アフターコロナに向けた対策が求められる
ワクチン接種証明書や陰性証明書の持参者に特典のある飲食店については、「知っている(まだ利用してはいないが、今後利用したい)」が51.5%であり、半数以上の消費者が気にしていることがわかります。
感染対策の延長として、自治体の認証を受けることの重要性はアフターコロナに向けて非常に高くなっているといえるでしょう。