コロナ禍では多くの飲食店が苦戦を強いられていますが、そんななかでマクドナルドは最高益の更新が見込まれています。マクドナルドが成功した理由には独自の戦略が挙げられますが、大手飲食チェーン店も次々と同業態に参入するなど、ハンバーガー業態に注目が集まっていることをご存知でしょうか。
今回は、大手飲食チェーンがハンバーガー業態に参入する理由などを紹介します。
マクドナルドは2期連続の最高益更新が見込まれる
日本マクドナルドHDは8月に2021年12月期決算を上方修正しました。売上高は3,120億円になり、2期連続の最高益更新が見込まれています。
マクドナルドが成功した背景には、モバイルオーダーやデリバリーサービスなどのテクノロジーを活用したサービスを積極的に取り入れたことが挙げられるでしょう。マクドナルドに関しては、「コロナ禍でも最高益を更新するマクドナルド-鍵はテクノロジーの活用にあり」でも紹介していますので、こちらもご参照ください。
しかし、そもそも「ハンバーガー」自体に注目が集まっていることをご存知でしょうか。
大手飲食チェーンもハンバーガー業態に参入
最近になって、外食チェーン店によるハンバーガー専門店への参入が増えてきています。例えば、大手居酒屋チェーンの鳥貴族ホールディングスは、8月23日にチキンバーガー専門店「トリキバーガー」の1号店をオープンしました。
その他にも、4月には牛丼チェーンの松屋フーズがライスバーガー専門店「米(my)バーガー/こめ松」をオープンし、2020年11月には焼き肉ライクを手掛けるダイニングイノベーションがテイクアウト専門店の「ブルースターバーガー」をオープンしています。
大手飲食チェーンが続々と参入する理由としては、ハンバーガーの特性とコロナで変わった消費者の生活習慣が挙げられます。
ハンバーガーが支持される理由
総務省統計局が発表した2020年の「家計調査年報(家計収支編)」によれば、2人以上の世帯における一般外食はほぼすべての品目で支出金額が減少しています。しかし、「ハンバーガー」だけは唯一増加傾向にあるのです。
ハンバーガーはテイクアウトしやすく、家族で手軽に食べられる点がコロナ禍において支持されているものと見られています。また、テレワークなどの新しい働き方が普及したことで、ランチをテイクアウトやデリバリーで手軽に済ませたいというニーズも増えました。
ハンバーガーはこれらのニーズにマッチしやすく、すでに馴染み深いものであるため多くの人に選ばれているといえるでしょう。マクドナルドのようなモバイルオーダーなどのテクノロジーを活用した差別化や、独自路線による差別化を図ったハンバーガー専門店は、これから先さらに需要が増す可能性があります。