コンビニ大手のセブンイレブンはインターネットで注文した商品を最短30分で届けるサービスを開始し、2025年ごろまでに全国2万店の規模に拡大することを発表しました。多くの企業が宅配に参入するなかで、コンビニ大手のセブンイレブンが宅配に参入する理由とは何でしょうか。
今回は、セブンイレブンの宅配サービスの概要と併せて、参入の理由や新たな宅配サービスについて紹介します。
東京、広島、北海道で実証実験中
セブンイレブンの宅配サービスは、東京・広島・北海道の約550店舗で試験導入されています。対象となる店舗から約500メートルの範囲を対象に、専用のサイトから店頭の約3,000品目を対象として宅配に対応しています。
宅配サービスは税抜で1,000円以上から受け付けており、送料は330円です。近年、新型コロナウイルスの影響もあり、宅配を伴うネットスーパー市場は大きく成長しました。2021年にはその市場規模は3,297億円となる見込みであり、2019年の約2,000億円から大きく成長しています。
コンビニ大手のセブンイレブンが宅配に対応する理由
コンビニ大手のセブンイレブンが宅配に対応する理由としては、ネットスーパー市場の拡大とコンビニ全店の売上高が頭打ちになっていることが挙げられます。
先ほども紹介したとおり、近年宅配を伴うネットスーパー市場は大きく成長しました。顧客ニーズの高まりに合わせてサービスを提供するという理由がまず挙げられるでしょう。また、近年のコンビニ売上高は頭打ちになってきており、2020年には新型コロナウイルスの影響もあって初めて減少に転じています。
このような状況を打開するためにネット宅配サービスへの本格参入を決断したのです。
宅配サービスは今や当たり前のサービスの一つに
Amazonをはじめとする小売の宅配サービスはもはや一般的なものですが、近年では出前館やUber Eatsなどの食事の宅配サービスも一般的になりつつあり、ネットスーパーを利用した生鮮食品などの宅配も登場してきています。
スーパーマーケットチェーンのライフもAmazonと連携して7都道府県で商品を最短2時間で宅配するサービスを開始しており、今後もネットスーパー市場は成長することが予想されます。さらに、8月25日には最短10分で商品を宅配するスピードを強みにした「OniGo」も宅配スーパー事業に参入しました。
従来、オフラインでしか買い物できなかったものはほとんどがオンラインでできるようになり、宅配サービスは今や当たり前のサービスの一つとなってきています。
〈参照〉最短30分でお届け!”セブン”全国で宅配に本格参入[株式会社セブン‐イレブン・ジャパン]/LOVELY+LOVELY