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Instagramも「動画」が主軸に-その背景やTikTokとの差別化とは

広報部

2021.09.02

Instagramはお気に入りの写真を共有するSNSとして2011年にサービスを開始しました。今年で11年目を迎えるInstagramは、写真を主軸としたSNSから動画を主軸としたSNSに生まれ変わろうとしています。

今回は、若年層女性向けSNSメディア「Sucle」などを運営する株式会社FinT代表取締役の大槻氏の意見をもとに、Instagramの変革について見ていきましょう。

Instagram責任者が語る「動画」を主軸としたアプリへの変革

Instagramの責任者であるアダム・モセリ氏は、2021年の6月30日に今後のInstagramに関する動画を自身のアカウントに投稿しました。そのなかでは、Instagramは今後動画に関する新機能を開発することを公表しています。

Instagramでは2020年8月に最大30秒の動画を作成・発見できるツールとして「リール」を開始していますが、アダム・モセリ氏は公開した動画のなかで次のように語っています。

「Instagramはもうただの正方形の写真を共有するアプリではありません。現在はクリエイター、動画、ショッピング、メッセージングの4つの分野にフォーカスをあて、ユーザー体験の最大化に役立つ新機能の開発に取り組んでいます」

アプリ調査会社のApp Annieがまとめたレポート「モバイル市場年鑑2021」によれば、SNS内で最も滞在時間が長いアプリはTikTokでした。TikTokが動画を主軸としたアプリであり、ライバル視するInstagramも動画を主軸とする路線に移ったのです。

Instagramがライバル視するTikTokとの差別化

Instagramが動画を主軸とすることで、TikTokと似たようなアプリになる可能性も考えられますが、両者はクローズド化/オープン化による差別化が図られると考えられています。

Instagramの投稿はフォロワーを中心に視聴されており、近年ではストーリーズを閲覧できるユーザーを友人に制限する「親しい友人」機能が多用されているとのこと。さらに、ストーリーズを複数人で投稿できるようにする「コラボ」や、最大4人でライブ配信できるようになる「Live Rooms」など、友人との活用を前提にした機能がリリースされており、クローズド化が進むことが予想されます。

対して、TikTokは動画の視聴者層は新規のユーザーが多くを占めており、おすすめなどのアルゴリズムで表示される動画を視聴することが多い仕組みであるため、Instagramと比べてバズりやすいという特徴があります。TikTokは拡散性が高く、オープンな性質を持っているため多くのTikTokerが活躍の場を広げているとのこと。さらに、TikTokで獲得したファンをInstagramなどに送客し、PR投稿やインスタライブの投げ銭などでマネタイズする事例も多く見られています。

近年では動画コンテンツの需要は多く、Instagramもその流れに乗ることでさらなる成長を目指しているといえるでしょう。今後、Instagramを運用する際には、動画コンテンツに関しても考慮する必要があります。

〈参照〉四角い写真から“動画”へ──Instagram責任者が語った、「打倒TikTok」の戦略を読み解く/DIAMOND SIGNAL

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