新型コロナウイルスの影響で多くの飲食店が打撃を受け、状況を打開するためにテイクアウトを開始しています。そんななかでも、テイクアウトによって事業を継続できている店舗ではどのような戦略が用いられているのでしょうか。
今回は、月間500食のテイクアウトランチを販売している東京神田のダイニングレストラン「APRON The Diner」のインタビュー内容から、テイクアウトにおける集客戦略について紹介します。
テイクアウトの集客戦略1:店頭でのパフォーマンス
同店の戦略一つ目は店頭におけるパフォーマンスによって顧客の注目を集めることです。店頭販売では赤いパラソルを立て、通行人から注目を集めるようにしています。
そのうえで、同店の主力商品であるカレーのテイクアウトはその場で盛り付けるパフォーマンスを行っているとのこと。顧客の目の前で盛り付けパフォーマンスを行うことには、集客のメリットだけでなく顧客とのコミュニケーションも撮れる点がメリットと語られています。
顧客によっては「ご飯少なめ」などのリクエストを直接聞けるため、より顧客に寄り添った販売が実現できるのです。同店ではテイクアウトをきっかけにイートインを利用する客が増え、リピーターも増加しました。
テイクアウトの集客戦略2:SNSの活用
同店のテイクアウトは店頭販売だけでなく、電話や「食べログ テイクアウト」での受付も行っています。加えて、Instagramを活用して毎日その日のメニューを発信することで、より集客力を高めているとのこと。
現在はInstagramの機能として、投稿画面からボタン一つで注文できるようになっており、顧客もスムーズにテイクアウトの注文ができます。投稿内容は写真だけでなく、盛り付けている様子の動画も配信しており、できたての雰囲気が伝わる工夫をすることでリピーターの獲得にもつながっています。
実際に投稿を定期的にチェックし、電話で注文する顧客もいると語られており、新規顧客への宣伝と併せて、リピーターへの情報発信としても利用されているのです。
テイクアウトの集客戦略3:容器選びのこだわり
同店では「イートインと同じ状態で提供したい」という気持ちが強く、テイクアウト時の容器にもこだわりがあるとのこと。同店の容器選びのこだわりは主に次の3点です。
- お店のコンセプトに合うデザイン
- できたての状態がキープできること
- 見た目良く盛り付けできること
テイクアウトでは顧客の食べるタイミングがそれぞれ異なるため、少しでも店舗と同じ状態を保てるものが良いと語られています。
同店はテイクアウトの提供によって「顧客とのつながりを作る」ことに役立てられたと語られており、今後はディナーや朝食メニューでもテイクアウトを広げ、客層を広げていきたいと考えられています。