新型コロナウイルスによって飲食店は経営に大きな影響を受けていますが、その救済措置として「事業再構築補助金」制度の公募が始まりました。事業構築補助金制度は中小企業・個人事業主を対象とした制度であり、飲食店でも要件を満たせば申請できます。
今回は、事業再構築補助金の概要から補助額・補助率、申請方法について紹介します。
「事業再構築補助金」の概要
事業再構築補助金は、経済産業省が実施する制度であり中小企業・個人事業主を対象とした事業の再構築を支援する制度です。事業再構築補助金制度には複数の「枠」が用意されていますが、主な申請要件としては次のとおりとなっています。
- 申請前の直近6ヶ月のうち、任意の3ヶ月の合計売上高がコロナ以前の同3ヶ月合計売上高と比較して10%以上減少している
- 新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組んでいる
- 認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する
2021年3月26日から公募が開始され、4月15日からは電子申請受付を開始。一次公募締切は4月30日18時となっています。今後、さらに4回ほどの公募を予定しており、二次公募は5月から開始する予定です。
事業再構築補助金の補助額・補助率
事業再構築補助金の補助額・補助率は、用意された枠ごとに異なります。
通常枠
新分野展開や業態転換、事業・業種転換などの取り組み、事業再編成またはこれらの取り組みを通じた規模の拡大などを目指す中小企業などの新たな挑戦を支援。
- 補助金額:中小企業など100万円~6000万円、中堅企業など100万円~8000万円
- 補助率:中小企業など2/3、中堅企業など1/2(4000万円超は1/3)
卒業枠
すべての公募回の合計で400社限定の枠であり、事業再構築を通じて資本金または従業員を増やし、3~5年の事業計画期間内に中小企業などから中堅・大企業などへ成長する中小企業者などが行う事業再構築を支援。
- 補助金額:6000万円超~1億円
- 補助率:2/3
グローバルV字回復枠
すべての公募回合計で100社限定の枠であり、事業再構築を通じて、コロナの影響で大きく減少した売上をV字回復させる中堅企業などを支援。
- 補助金額:8000万円超~1億円
- 補助率:1/2
緊急事態宣言特別枠
国による緊急事態宣言発令によって深刻な影響を受け、早期に事業再構築が必要な飲食サービス業、宿泊業などを営む中小企業などに対する支援。
- 補助金額:(従業員数5人以下)100万円~500万円、(従業員数6~20人)100万円~1000万円、(従業員数21人以上)100万円~1500万円
- 補助率:中小企業など3/4、中堅企業など2/3
卒業枠・グローバルV字回復枠・緊急事態宣言特別枠で不採択となった場合は、通常枠で再審査されます。再審査になった場合、事業者での手続きは不要です。こちらの詳細については、「令和二年度第三時補正 事業再構築補助金 公募要領」をご確認ください。
事業再構築補助金の申請方法
事業再構築補助金の申請は、現在では電子申請のみとなっています。申請の際にはGビズIDプライムが必要であり、gBizIDプライム申請書作成からGビズIDプライムアカウントを取得します。
申請方法を含むさらに詳しい情報については、中小企業庁の公式サイトをご確認ください。