2020年は新型コロナウイルスによって飲食業界は大きく様変わりしました。これまで通りに経営を続けていては、今後の生き残りが難しい状況です。今後の飲食店はどのように対応を行えばよいのでしょうか。
今回は、飲食店向けの予約や顧客管理システムの開発などを行う株式会社テーブルチェックが公表した調査結果をもとに、今後の飲食店に求められることについて見ていきましょう。
今後の飲食店が重視すべき3つの力
テーブルチェックは調査結果を踏まえて、2021年の飲食店は次の3つの力を重視すべきと分析しています。
- ブランディング力
- 情報発信力
- リピーターの獲得力
飲食店としてのブランドを高め、情報を発信することでリピーターを獲得していくことこそ、飲食店が今後生き残るために重要になると見られています。
コロナ禍で注目すべき項目
前述の3つの力が求められる理由として、2020年の飲食店の状況を数字で見ていきましょう。
2020年の前年同月比1店舗あたりの平均来店人数は、初めて緊急事態宣言が発令された4月に10.7%と最も落ち込み、その後11月には76.5%まで回復しましたが第3波が到来した12月には56.3%まで減少しました。
そんななかでも、注目すべき項目がいくつか存在します。
- ハレの日(記念日、デート、家族会食など)
- 週末の客足
- 常連客の存在
飲食店の利用目的別で見てみると、ビジネス関連の需要は2019年と比較して70%ほどになっているのに対して、記念日(116.3%)、デート(114.2%)、家族会食(107.9%)とプライベート関連の利用割合は増えています。
また、曜日別の平均来店件数も月曜日から金曜日は70%ほどに減っていますが、土曜日(82.3%)、日曜日(79.2%)と休日は客足が回復している点も見逃せません。
さらに、4月・5月の最も客足が落ち込んだ時期には、来店5回以上の常連客の比率が増加しています。常連客の客足は常連予備軍や新規客よりも早い段階で戻ってきていることも確認されており、これまで以上に常連客の獲得が重要になってくると見られています。
飲食店のオンライン化が求められる
これらの調査結果から、2021年の飲食店では「ブランディング力」「情報発信力」「リピーターの獲得力」が求められていることがわかるでしょう。
近年はSNSを使って飲食店も簡単に情報発信が行えます。今まで以上に常連客を獲得するために、SNSを活用してブランディングや情報発信に力を入れてみてはいかがでしょうか。