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コロナ禍でも成長を目指す口コミグルメサイトRettyの戦略

広報部

2021.02.04

東京商工リサーチが2020年12月に発表した内容を参照すると、新型コロナウイルスによって日本の飲食店は年間の倒産件数として過去最多だった2011年の800件を上回ることは確実と見られています。コロナ禍で苦しい状況の飲食業界ですが、そんななかで口コミグルメサイトのRettyは2020年10月に東証マザーズに上場しました。Rettyは上場後にコロナの影響で収益は悪化していますが、今後の見通しは強気です。

今回は、そんなRettyの概要から今後の成長戦略について見ていきましょう。

口コミグルメサイトRettyとは

Rettyは「質の高い実名口コミ」が売りの口コミグルメサイトです。サービスローンチから上場までに10年の実績があり、コロナ前までは順調に成長を続けていました。実際に2019年9月から2020年2月の営業利益は1億1,800万円であり、前記通年の営業利益を上回っていました。

しかし、上場後の11月に発表した9月期決算では、最終損益は3億2,400万円の赤字となっています。それでも、Rettyでは今後も成長できると考えられており、見通しは強気です。

その背景には、「実名のサービスが生んだ強いコミュニティビジネス」の実績があるからです。

強固なコミュニティ形成が鍵

Rettyは口コミグルメサイトとしては後発であるものの、他のサービスとの大きな違いは口コミが実名であることが挙げられます。

Rettyの武田社長は「グルメ情報に限らずメディアの信頼性が常に言われている中で、誰がおすすめしたかということが重要な世界観ができています。誰の口コミかをわかりやすく表示することで、我々は信頼性を担保している。信頼性による新規の集客に加え、リピート客を増やしていけばお店の経営は安定する」とコメントしました。

さらに、Rettyではオフ会も頻繁に開催されており、コアユーザー同士のコミュニケーションを実現するコミュニティとしての一面もあります。Rettyは10年かけて新規顧客とリピーターを集客する仕組みづくりに注力し、強固なコミュニティを形成することでメディアとしての信頼性を高めることができたのです。

飲食店のDX推進で共に成長につなげる

現在、Rettyの有料サービスを契約している飲食店は約1万店ですが、日本の飲食店は約70万店あるため今後の成長が期待できます。さらに、コロナによってDXを推進する飲食店も増えてきており、その点もRettyにとって追い風になりえるでしょう。

実際に有料契約サービスの落ち込みは回復し始めており、2021年9月期の業績予想では売上高を2.5%~7.4%増やし、2020年9月以降は35%の成長を狙うこととしています。今後はモバイルオーダーなどの機能を充実し、新たな需要にこたえることで有料プランの契約増加を目指しており、中国並みにモバイルオーダーが普及すれば14万店舗の契約が見込めると見られています。

〈参照〉飲食業界大打撃の中での船出、それでもクチコミグルメサイトRettyが強気な理由/BUSINESS INSIDER

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