昨今の日本社会は深刻な人手不足の状況にあり、省人化や業務の効率化は企業における喫緊の課題の一つです。さらに、新型コロナウイルスの影響により、店舗サービスを展開する事業においては「非対面」の需要も増しています。そんななか、回転寿司のチェーン店「スシロー」を展開する株式会社あきんどスシローは、9月17日に非対面システムを活用した都市型店舗「スシロー心斎橋店」をオープンしました。
今回は、スシロー心斎橋店で活用される省人化・非対面システムについて紹介します。
スシロー心斎橋店の4つの取り組み
スシロー心斎橋店では、次の4つの取組みを実施しています。
自動案内
スシロー公式アプリから来店予約することで、呼び出しまでの目安時間を確認可能です。アプリを通じて連絡されるため店舗内で待つ必要がなく、3密を回避ししたい消費者にも最適なサービスとなっています。呼び出し後は自動アナウンスで席を指定・案内されるため、スタッフとの接触も回避可能です。
オートウェイター
専用レーンを使って注文した商品が直接席に届くシステムであり、利便性向上に役立てられています。注文した商品は1~3分ほどで届きます。
自動土産ロッカー
店舗内にロッカーを設置し、事前に注文した持ち帰り商品を保管して店舗でスムーズに受け取れるサービスです。
セルフレジ
スシローでは皿にICチップが付いており、スタッフが専用端末を食器に近づけるだけで枚数を自動的に数えることができます。消費者は席で渡された会計札(QRコード)をレジにかざすことで決済が行え、レジ待ちの解消や非接触のために活用されています。
これらの取り組みによって、省人化・非対面システムを構築しており、消費者にとってもスタッフにとってもメリットの大きい店舗づくりに成功したのです。
サービス業における「標準」になる可能性も
省人化や非対面ニーズへの対応は飲食業だけでなく、その他のサービス業全体に言えることでしょう。いまやほとんどの人がスマホをもち、消費者のIT化への準備は完了している状態です。企業としては変わりゆく消費者ニーズに対応し続けるためにも、デジタル化・オンライン化が必要不可欠。
今回のスシロー心斎橋店の事例は、今後のサービス業における標準のサービスとなる可能性があります。旧態依然としたシステムからの脱却が求められている時期なのではないでしょうか。