2020年9月9日にセブンイレブンはデリバリーロボットRICEを活用した自動配送サービスの実証実験を2021年1月から実施することを発表しました。ソフトバンクグループ竹芝本社のソフトバンク専有フロア内のセブンイレブン店舗に限った実証実験ですが、今後セブンイレブンの一般的なサービスの一つになるかもしれません。
今回は、デリバリーロボットRICEの概要から、セブンイレブンの実証実験の内容について見ていきましょう。
デリバリーロボットRICEとは
デリバリーロボットRICEは香港のRice Robotics社が開発した自律走行型の屋内配送ロボットです。配送だけでなく、ナビゲーションも実施可能であり、ホテルやオフィスビル、ショッピングモールなどでの活用を目的に開発されました。
屋内の施設で人と協調して働くことを前提に設計されており、エレベーターとの連携や障害物回避などの機能を備えています。RICEには表情を示すようなディスプレイが搭載されており、親しみやすく使いやすいデザインが採用されている点も特徴の一つです。
セブンイレブンが実施する実証実験の内容
2021年1月から実施予定のセブンイレブンの実証実験では、ソフトバンクグループ竹芝本社のソフトバンク社員を対象に行われます。専用Webサイトから商品を注文することで、RICEがユーザーのもとまで商品を配送します。
具体的にはユーザーが商品を注文後、セブンイレブン店舗の従業員が商品をピックアップしてRICEに搭載。従業員は店舗に設置されたスマートフォンを使ってスキャンしながら商品をピックアップするため、外国人従業員でも正しいピックアップができるようになっています。
RICEはあらかじめ学習したフロアマップ情報をもとにユーザーのもとまで配達し、到着したことをユーザーのスマートフォンにSMSで知らせる仕組みです。ユーザーはSMSに記載された暗証番号をRICEに入力することで商品を受け取れます。配達完了後、RICEは自動的に店舗の充電スポットへ戻り、決済も専用Webサイトで完結するため非常に利便性の高いサービスになることが期待されます。
今回の実証実験ではセブンイレブンのシステムとの連携は行わず、当面は同一フロアのみでの実施が予定されていますが、RICEはエレベーターとの連携も可能であるため、複数フロアへの対応も今後できるようになるでしょう。